上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 

 

 

 

 
自分の夢を録画して、
あとで映画みたいに観れたらいいのに。

この物語は、
夢の映像化技術が確立された世界です。

夢の録画のことを夢札を引く、と呼び
専門家である夢判断たちが映像を分析
することによって、犯罪防止や心療療法に
役立てられています。

最近、各地の小学生たちが集団で奇妙な
行動をとる…
秘密裏に夢札を使った調査が始まります。

夢判断を仕事とする主人公の浩章は、
13年前に他界したはずの兄の婚約者で、
鮮明な予知夢を見る女、由衣子の影を
感じながら、得体の知れない大きな渦に
巻き込まれていくのです。

どこまでが夢で、どこからが現実なのか。

はっと驚かされたと思えば、ひっそりと
美しかったり、物悲しさに包まれたり。
いつのまにか自分まで、由衣子の気配を
探す旅に加わっていることに気づきます。

物語を追っても追ってもなかなか
全体像が見えてこなくて
駆け出して先をみたくなるような衝動に
何度もかられました。

物語の中で、吉野の桜をみている夢が
何度も出てくるのです。
山に一斉に咲き乱れる薄桃色の桜。
くっきりした青空に映えて。

今夜、
吉野の春まで足を伸ばせますように。



夢違夢違
(2011/11/11)
恩田 陸

商品詳細を見る
 
スポンサーサイト
テーマ * オススメの本 ジャンル * 本・雑誌

 

 

 

 
春風の中、男二人が伊東に向かっている。

判事を引退した男と現役検事の男。
ある引退した実業家のホームパーティーに
参加するために。彼らは親子だ。

元判事は、移動中に降り立った海沿いで
通りすがりの子供達の会話を耳にする。
海にいるのは人魚じゃないんだよ

温泉付きの邸宅で優雅に暮らす実業家。
中原中也の詩。
波に打ち上げられる白い水鳥達の死骸。
目撃された人魚の泳ぐ姿。
車ごと海に飛び込み一家心中した家族。

ひとが自宅に温泉を引く理由は何だと
思う?

バラバラのピースをひとつひとつ
手にとっては、淡々と組み合わせていく
ふたり。
推理はさまざまな形をとるが
あるひとつの推論にたどり着く…

父と息子が静かに語り合う推理合戦。
クールで洗練されていて
まるでチェスの対戦をみているようです。

闇にある巨大なものが、ずず、と
動き出し、ゆっくりと立ち現れる瞬間の
ぞくりとする感覚。

いつのまにか、春風になぶられながら
潮の匂いをすぐそばに感じているような、
何もかも呑み込んでもなお、静かに
たゆたう海が目前に迫ってくるような。

海の向こう側の、あの光ったものは
人魚なのか、それとも白い波なのか。



象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫)象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫)
(2003/02)
恩田 陸

商品詳細を見る
 
テーマ * オススメの本 ジャンル * 本・雑誌

 

 

 

 
確か、三月は深き紅の淵を、を読んでから、
この本を手に取った記憶があります。
麦の海〜の、断片のストーリーが入っていたので。

この物語は、
ある閉鎖的な環境にある、全寮制の学園が舞台です。
2月最後の日に転入生の女の子がやってくる。
この転入のタイミングが、いわくつきなのです。

美しすぎる校長、独特な魅力をもつ生徒たち。
学園内の不思議な風習。
次々と起こる、不気味な出来事。
増えていく行方不明者。

蠱惑的なまでの美しさと、
ミステリーのような、時にホラーのような恐怖感。
その抱き合わせが、強い吸引力となって
読み手を圧倒します。

この世界に一度入ってしまったら、
全部放棄して、
どっぷりと浸かっていたくなってしまいます。

読後に、
どうしても大海原のような湿原が見たくて、
釧路まで足を運びました。

恩田陸を読むなら、このシリーズはオススメです。
アナザーストーリーも短編から長編まで、色々あります。



麦の海に沈む果実 (講談社文庫)麦の海に沈む果実 (講談社文庫)
(2004/01/16)
恩田 陸

商品詳細を見る
 
テーマ * オススメの本 ジャンル * 本・雑誌

 

 

 

 
たったひとりに、
たった一晩だけ貸すことが許された
幻の本、「三月は深き紅の淵を」。

四話、それぞれが独立したミステリーなのですが
本だけが共通して登場します。

遠くに連れて行かれそう。
でも、抗えない・・・
現実からずれた異空間に入ってしまうような感じ。

恩田陸はシリーズとして読む楽しみがあり、
他の物語に続く登場人物が出てくるのが面白い。

個人的には
二話目の
出雲を旅する章が特に好きです。


三月は深き紅の淵を (講談社文庫)三月は深き紅の淵を (講談社文庫)
(2001/07/13)
恩田 陸

商品詳細を見る
 
テーマ * オススメの本 ジャンル * 本・雑誌

 

 

 

 
都内の大手ショッピングセンターで死者69人、
負傷者116人を出す惨事が発生。

事件はなぜ起きたのか?

インタビュー形式で、物語は進んでいきます。

人の恐怖と狂気。
何気ない心理描写が
ホラーなのか思うほど怖い。

でもやめられない。

一人の部屋で読んでいると
どこかに流されていきそうな気持ちになりました。

正直、怖いものは苦手なんですが、
この本は何度でも読み返したい。

タクシーの運転手の章が一番好きです。


Q&A (幻冬舎文庫)Q&A (幻冬舎文庫)
(2007/04)
恩田 陸

商品詳細を見る
 
テーマ * オススメの本 ジャンル * 本・雑誌

 

 

*Template By-MoMo.ka* Copyright © 2017 涼虫の読書案内, all rights reserved.

涼虫(すずむし)

Author:涼虫(すずむし)

本の虫、涼虫が読書案内いたします。

本がお好きな方、読みたい本を探している
方のお役にたてると嬉しいです。
ときどき自由に書いてしまうことも
ありますが、どうぞおつきあいください。
リンクについてはご一報いただけると
幸いです。また、すべての画像、文章、
データの複製・転載をお断りいたします。

ブログランキング・にほんブログ村へ

\ランキングに参加しています/

あ行の作家 (62)
明川哲也 (1)
朝倉かすみ (1)
安部公房 (1)
伊坂幸太郎 (5)
石田千 (1)
伊藤たかみ (1)
絲山秋子 (9)
井上荒野 (9)
茨木のり子 (1)
江國香織 (14)
円城塔 (2)
小川洋子 (5)
小山田浩子 (5)
恩田陸 (7)
か行の作家 (35)
角田光代 (7)
金原ひとみ (1)
川上弘美 (14)
川上未映子 (5)
岸本佐知子 (2)
北村薫 (1)
木村紅美 (1)
窪美澄 (1)
栗田有起 (1)
小池昌代 (2)
さ行の作家 (11)
斎藤隆介 (1)
桜庭一樹 (5)
柴崎友香 (1)
島田雅彦 (2)
島本理生 (2)
白石一文 (3)
瀬戸内寂聴 (1)
た行の作家 (4)
谷川俊太郎 (2)
津村記久子 (2)
な行の作家 (18)
中上健次 (1)
中島らも (1)
中村文則 (2)
長嶋有 (8)
梨木香歩 (6)
西加奈子 (3)
能町みね子 (2)
は行の作家 (14)
林真理子 (1)
東直子 (3)
東野圭吾 (1)
平野啓一郎 (1)
藤野可織 (4)
辺見庸 (1)
穂村弘 (2)
堀江敏幸 (1)
ま行の作家 (57)
益田ミリ (1)
枡野浩一 (1)
町田康 (4)
三浦しをん (6)
みうらじゅん (1)
宮本輝 (2)
村上春樹 (30)
村上龍 (8)
本谷有希子 (1)
森絵都 (2)
森博嗣 (1)
や行の作家 (23)
山田詠美 (2)
山崎ナオコーラ (1)
山本文緒 (1)
吉田篤弘 (1)
柳美里 (1)
吉田修一 (1)
よしもとばなな (16)
未分類 (10)
ビジネス書 (20)
エッセイ・コラム (22)
コミック (7)
雑誌 (4)
涼虫の… (69)
コトノハ・リサーチ (36)
気分で、短編。 (19)
書店をめぐる (14)
読書について (50)
深海で待ち合わせ (5)
徒然 (128)
虹を渡る (17)
活字にしたい映画 (1)
スターバックスにて (12)
箱のなか★ (9)

名前:
メール:
件名:
本文:

このブログをリンクに追加する

この人とブロともになる

QR

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。