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闇金ウシジマくんは、テレビドラマから
入った。漫画も読んで、昨日は映画、
Part2を観てきたところ。

ウシジマくんは十日で五割の闇金、
カウカウファイナンスを経営している。
ここには、どこからもお金が借りられない
ひとたちが集まる。
パチンコ依存症の中年女、都会に出てきて
夢を見る若者、ホストに貢ぐシングル
マザー、ギャンブル狂いのサラリーマン…

ウシジマくんは客に融資をする。
そして利息を十日ごとに取り立てる。
やり方は非情きわまりない。

彼にしても、楽な仕事ではない。
客は得体が知れない。どんな性質なのか
わからない。
とんでもない嘘つきかもしれないし、
刃物で襲われるかもしれない。
突然行方をくらますかもしれない。

映画では、ナンバーワンを目指す若手の
ホストと、彼に恋する未成年の女が
出てくる。
まだ何者でもないふたりは、胸を巣食う
無力感、喪失感をお金の力で埋めようと
もがく。
ふたりはどこまでも堕ちて行く。
心を削って、身体を削って。
凄まじいスピードで。

双方にお金を貸すウシジマくんは、
あるきっかけでふたりのストッパーの
ような役割を果たすのだけど
どんな形でも止めてくれるひとがいて
よかったじゃない、と思う。
自分で自分を止めることができないの
なら。

世の中には自分に厳しいひとと甘いひと
がいて、甘いひとはウシジマくんの客だ。
何も考えたくない、今だけしのげればいい
自分を大きく見せたい、有名になりたい、
女にモテたい、楽していい思いしたい…

ウシジマくんはそういう、欲まみれで
思考停止しているひとを見抜く。
そして、客はいつのまにかウシジマくんに
依存するのだ。

弱肉強食、という言葉が近いようで
少し違うと感じるのは、
ウシジマくんが教えてくれることの中に
あるような気がする。


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トップモデル、りりこは
日本中の女の子たちの憧れの的。
小さな顔、美しい顔立ち、抜群のスタイル
匂いたつような色気。
街中のポスター、電飾掲示板、雑誌の
表紙、テレビのCMにりりこが溢れる。

でも彼女には秘密がある。
目玉と耳と髪と爪以外は全部つくりもの。
闇医者の特殊な技術で全身整形を行い
世にも美しく生まれ変わったのです。

物語は人気絶頂から次第に転落していく
時間が描かれています。

定期的にメンテナンスが必要な体、
全身整形の綻びが痣となって浮き上がる
恐怖、術後の副作用による痛み、大量に
飲む薬、年老いて自分のポジションが
奪われる不安、自分の気持ちは誰にも
わからないという孤独。

りりこは荒れ果ててひりひりした心を
抱えながら、心の中てバカにしている
大企業の御曹司とつきあったり
マネージャーの羽田やその彼氏にひどい
仕打ちを続けるのです。

そしていよいよ、りりこの精神は
破綻をきたしはじめる…

堕ちていく、という下降線をりりこと
一緒に体感しているようです。
誰かの退廃は読み手の脳にじわりと
効いてくる。
頭の中ぜんぶが闇の色に染まって
どこからか金色の蜜が溶け出してくる。
それは快なのです。ぞっとすることに。

中盤、りりこの妹がりりこに会いにくるの
ですが、妹の姉に憧れる無垢さが眩くて
シーン全体が真っ白に感じるほどです。
闇と光のコントラスト。



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久保ミツロウのツイートで、ネット上での
モテキのアンコール連載が紹介されており
第四話を読みました。
映画は観たのですが漫画は初めてで。

この電車の中で、
彼女いないの俺だけじゃね?

主人公の藤本幸世が吊革につかまりながら
鬱々と過去のモテなかった経験を振り返る
のですが、内なる暴走というか、
エネルギーがおさまるところにおさまって
いない感じがすごく面白い。

その後、モテキドラマ化企画の、
ほぼ日対談にたどり着きました。

糸井重里、森山未來、浜野謙太、久保
ミツロウ。四人で語り合うテーマは
「愛というにはちょっと足りない。」

恋愛ものと呼ばれる物語や音楽は、
君が好きとか前提に愛があるものが多い。
でも、実際はそんなひとばかりじゃない。

モテキには、恋愛より手前の場所にいる
ひとが描かれている。
ピュアで切ない気持ちだけじゃなくて、
劣等感や見栄やずるさやさみしさ、全部が
ごちゃごちゃになって整理できない感じ。
それが多くのひとの共感を生んだんだな…
と思いながら読んでいました。
幻想じゃない、リアルなものとして。

対談の中、みうらじゅん的モテ方、
という話題が出てきました。

穴を掘るのは女、男はそれに落ちるだけ。
落とし穴に落ちた瞬間、男は叫ぶ。
好きだー!

受身的モテ道…恋愛はよく観察すると
奥が深いですね。



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多感な中学生たちの背徳と暴走、と
さらりとはくくれない、
深いテーマを扱った物語です。

仲村にある弱みを握られた主人公、春日は
彼女と契約を結び、女王と下僕のような
関係になります。

二人は窃盗など背徳行為を使って、
ここではない向こう側にいこうとします。
取り繕わない、本当の自分だけで
いることを目的として。

その行為はエスカレートしてどんどん
罪深くなっていくのですが
なぜか御祓のような儀式に見えて
くるのです。

いい子でいること、はみ出さずにいること
そんな鎧をばっさばさと脱いでいく。
露になって初めて見えてくる世界。

春日が憧れている優等生の佐伯は、
仲村によってみるみる変わって行く春日に
強く惹かれていきます。

もつれあう三角関係、闇とは。光とは。
出口とは。

思春期の制御できない渦巻くような
エネルギーと葛藤と憎しみが昇華する…

秘密や背徳が持つ解放感を知っていて、
自分のサイズ感というか
まともと狂乱との振り幅がある程度
わかっている大人が読むと、
引いた視点で見ることができて
面白いんじゃないかなと思います。

思春期にこの物語に出会ってしまうのは
ちょっと…だいぶこわいですよ。



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100年前、人類は激減してしまいます。
人喰いの巨人たちに襲われたのです。

そこで遺された人類は、街に50mの壁を
築き、その中で暮らすようになりました。
壁の外の自由と引換えに安全を確保して。

街のエリートたちは、それぞれの兵団に
属します。王の元で街を統制し、壁を守り
そして壁外に出て巨人と戦うのです。

主人公のエレンは強い意志をもった少年。
いつか自分が巨人を倒し、壁の外の自由を
手にしたいと夢を抱いています。

ある日、どんな巨人でも届かないと
思われた先端の壁、ウォール・マリアに
めりめりと手がかけられます。
破壊される壁。そこから始まる惨劇…

巨人は、知性はないものとされ
人間が主食。身体は極端に高温で、
ほとんどが男性のような体つきです。
大きさは3mから15mほど。

のらりと現れる巨人が、軽々と街を
破壊し、虫のように小さな人間を
握りつぶして口に運ぶ様は
目を覆いたくなるほど壮絶です。

私がこの物語を知ったのはごく最近で、
巨人と廃墟と人類…?
不条理でシュールなイメージかな、と
思い浮かべていました。
けれど読んでみたら全然違っていて。

この世界は完全な弱肉強食の世界で
全然容赦がないんですよね。
生きたいなら、誰かを守りたいなら戦う。
とてもシンプル。

だからこそ魂をえぐられる。
鮮烈な、物語です。



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