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リバースエッジの録画を観ている。

隅田川沿いを走る一般ランナーが、
フルマラソンで二時間を切って
走っている。間違いなく新記録だ。
男の素性を調べてほしい。

調査の依頼者は、通勤途中の水上バスで
毎朝その男を見かける女だ。

男はフルマラソンの開催日、
テレビ中継にあわせて川沿いを走り始める。
女は憑かれたように彼を双眼鏡で観察し
タイムを計る。
夜には現場で距離を測って確かめる。

探偵は調査を始める。男は普通の勤め人で
何の変哲もない平凡な暮らしをしている。
走り方が、そのスピードが、その執着だけ
が異様なのだ。

この話を私は続けて四回観た。
五回目を流しながら、この文章を
書いている…

この先は結末の内容を含みますので
こちらからどうぞ。 

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六月は一年で一番好きな月なので
ささやかな範囲で特別に暮らしていた。

できるだけ働かず、勉強もまったくせず、
緑の多い場所を散歩し、芝生に寝転がり
朝焼けや夕闇を心ゆくまで見つめ、
きれいで落ち着いたカフェやバーで
ゆったりと流れる時を過ごし
好きな小説を読み、美しい音楽を聴き
スコーンやデニッシュを食べて…

夢の中にいるような、至福の時だった。

けれど最近、ある不調に気づいた。
異様にセンシティブになっている。
些細なことが妙に気になって苛々する。
被害妄想も強い。

自分の好きなものだけに囲まれて、
居心地のいい場所だけにいるのは、
実はまったく健全ではないのだ。

生きるというのはあらゆる違和に遭遇し
今の自分が持てる力で対処しながら
泳ぎきること、サバイバルすることだと
思う。
今の私はサバイバル筋がごっそり落ちて
いて、個体として弱いということだな…

現実的な私を起こしにいかなくては。
そんなときにいつも手に取るのは、
村上龍の無趣味のススメだ。

ギリギリまで身を削いで現実に向かう姿勢
や、何事も決してオブラートに包まない
率直な物言いが、偏りすぎて気配まで
薄く消えかかっている自分を引き戻す。



 

 

 

 

 
仕事終わり、わりと大きな書店に寄って
絲山秋子と西加奈子の本をぱらぱらと
読む。

自分のテンションは低めだったので
絲山節は同じ浸透圧ですっとしみこむ。
西加奈子は明るい。けれど日差しに
落ちる濃い影みたいな心地よさが
あるな、と思う。

高いビルの上層階にあるバーに行く。
グラスの中で、シャンパンの気泡が
細かく立ちのぼっていく。
のぞきこむように、グラスの向こうの
夜景を眺める。

店主と男性の植物化、女性化について
話をする。
知らない話がたくさんあって驚く。
それは退化なのかと考える。
多分進化なのだろう。
世界に適合するという意味では。

私は植物でも化石でもなんでもいいな
ただ美しければ。





 

 

 

 

 
この物語は大企業のある1フロア、
二つの部署の人間模様が描かれている。
メンバーは皆、ほぼ内勤だ。

いつもの日常、誰かの頭のなか、
暗黙の上下関係、実際に口に出すこと、
心の中で思っていること、
自分が思っている認識すらないこと。

仕事がそつなくできるひともいれば
あまり得意じゃないひともいる。
皆それぞれの立場で、力量でやって
いくしかない。

でもやはりどうしても、そのひとの
ものさしで誰かを測る。

物語の随所に、小さな虫が出てくる。
大根葉にびっしりとはりつく小さな卵、
デスクを這う芋虫、お土産の食用さなぎ…

非常に淡々としていて事件らしい事件も
起こらないので、物語に入り込むまで
時間がかかった。
中盤で落とし穴に落ちるみたいにあっ、
とはまった感覚が来て
頭の中に快がどおっと押し寄せる。

皆、少しずつ、いびつにゆがんでいる。
誰かと共存することによって、それは
さらにぐんにゃりと影響を受ける。
ゆがみの形を本人は知らない。
読み手だけがその形を知ることができる。

職場のチームは生態系という一文が
出てくるのだけど、確かにそうだと思う。
異物混入(新しい人が入る)があると
微妙にヒエラルキーが変わったりする。
バランス能力はすごく大事。
臨機応変に舵を切れるセンスというか。

そして、仕事というのは思ったより
ずっと自分の内面がくっきりと出てくる
ものなんだな、と改めて思う。

私も仕事中、思うことはたくさんある。
時々びっくりするほど残酷なことも。
頭の中で100倍とか1000倍に希釈して
原型をとどめないくらい撹拌している
うちに忘れるとか。
とにかく流す。流しまくる。

この物語は、会社勤めじゃない方だと
めずらしい世界として楽しめると思う。
会社勤めの方には、ある意味ヘビー
かも知れない…


工場工場
(2013/03/29)
小山田 浩子

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一年で一番好きな日はいつですか
と聞かれたら、迷わず夏至の日ですと
答えると思う。

私は比較的寒い土地に住んでいるせいか
日が長いということに強い快の感覚が
ある。
北欧のひとと話が合うかもしれない。

冬の間は、基本的に季節を感じる機能を
オフにしている。ブレーカーをばちんと
落とすみたいに。寒すぎるし夜が長すぎる。

冬至を過ぎ、年が開けてしばらく経つと
ブレーカーのホコリをとって持ち上げ、
日差しのセンサーだけをそっとオンに
切り替える。

冬が終わり、春を迎え、光の質感が
だんだん変わってくる。毎朝、起きるのが
楽しみになってくる。
一日、一日と徐々に歓びが増していく。

そして夏至の夜、その歓びは頂点を迎える。

夜の8時少し前に、外に出た。
西の空の端っこにはかすかにオレンジが
残り、夜になりかけのブルーが一面に
降りてきていた。

スタバまでの道のりをゆっくりと歩いた。
幸せすぎて、どうにかなってしまいそう
だった。




 
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渡会は腕のいい五十代の整形外科医で、
充実した日々を送っている。
休みの日にはスカッシュをし、女たちと
煮詰まることのないスマートな恋愛を
繰り返す。誰とも結婚する気はない。

彼自身、こんな風に浅瀬にとどまったまま
穏やかに暮らしていくと思っていた。
その彼が初めてひとりの女性に激しい
恋をした…

この物語は、渡会の知人である僕と
彼の秘書であるゲイの青年から語られる。

軽い恋愛はインテリアやファッションの
ような、いわゆる趣味、嗜みなんだろうな
と思う。自分好きの延長。
そこから一歩踏み込むと、世界は全く
違う顔を見せる。

誰かに本気で恋をすることに免疫がない
渡会は、ある深刻な状況に陥っていく。
極限に近づく姿が淡々と、かつ克明に
描かれる。

それを追いながら、恋の病と精神の病に
境はあるのか、と考えていた。
少し狂うのは楽しい、少しの負荷なら
気持ちいいのだ。
でも、それが一日24時間を支配するように
なったら手遅れかもしれない。
その頃にはもう、恋から自分を引き剥がせ
ない。癒着してしまった皮膚みたいに。

彼は幸せだったのだろうか、と考える。
幸せか幸せじゃないかなんて、もう
どうでもよかったのではないか。

彼の部屋なのに本人がいない。
自分なんてものはとっくに明け渡して
しまっているのだ。

読後、いいようのない脱力感が残る。
でも、もう一度頭から読み返したいと
思わせる。
どこがだろう…
私にも、わからない。


女のいない男たち女のいない男たち
(2014/04/18)
村上 春樹

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昼間のうちから今日はあの小さなカフェで
温かいラプサンスーチョンを飲もうと
思っていた。

壁際のカウンター席に座り、
透明な紅茶腕へラプサンスーチョンを
厳かに注ぐ。
燻したような香りをゆっくり吸いこむ。
ぱち、と頭がオフに切り替わる。

このカフェには、エッセイの本がところ
どころにインテリアのように積まれている。
角田光代のハードカバーを手に取り、
ぱらぱらとめくる。なんか気分と違うな…
骨組みががっしりしすぎてる。

高山なおみの文庫を読み始める。
ああ…これだ、と思う。文体の持つ
背骨がしなやかでやわらかい。

突然考えが浅くなったり深くなったり、
ランダムに訪れるところがいい。
柳の木が風に揺れているみたいだ。

感情の起伏のリズムが似ているのかも
しれない。ものすごく気持ちがいい。

これまで長く本を読んできたけれど
気持ちいいと感じる書き手は多くない。
川上弘美と、あと、誰だっけ…

今夜はまた出会ってしまったという
ことだな、と思う。
もったいないから途中まで読んで本を
閉じる。





 

 

 

 

 
バスの事故で即死した、主人公の野村と
親友のかよちゃんは今、地獄にいる。

ふたりはそれぞれ新設の地獄に送られる。
野村は現世で物語を摂取しすぎた罪だ。

日々、担当の鬼、権田さん監督の元で
野村はさまざまな試練プログラムを行う。

例えば、自分が生きていた頃に読んだり
観戦した物語やスポーツの、波乱シーン
を追体験させられる。
日に何度も様々な手段で殺される、
ツールドフランスに出場し、下り坂で
追い込みをかけて崖から落下する。
また別のプログラムでは、結末の頁が
破られた長編小説をくる日もくる日も
読ませられる。

一方のかよちゃんは、おしゃべりの罪だ。
野村とかよちゃんはプログラムの最中に
偶然再会する。その頃かよちゃんは担当
の鬼、西園寺さんの不倫の相談を受けて
おり、それは野村にも接点があった…

短編小説でこのタイトル。どんな話かと
思ったら、からっとしていてコミカルで、
始終くすくす笑いながら読んだ。

しかも野村は職業が作家なのだ。物語漬け
の人生。物語が枯渇しては生きてゆけぬ
人種というのがいるのよね…私も含め。

間違いなく私も野村と同じ罪でお勤め
決定だ。ひととおり予行練習したような
気持ちになる。
私なら井戸の底から出られなくなったり
しそうだな、と想像する。

かよちゃんのプログラムはここには
書かないけれど、かなり笑える。

あぁ、面白かった!


文学界 2014年 02月号 [雑誌]文学界 2014年 02月号 [雑誌]
(2014/01/07)
不明

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主人公の僕は、友人の斉木から浦部が
亡くなったと聞かされる。
彼は半年前に浦部の家を訪れたときの
ことを思い出す。

浦部は親が裕福で、40歳になるが仕事も
せずぶらぶら暮らしていた。
浦部の部屋には幼い妻と生まれて間もない
赤ん坊がいた。
大変な熱帯魚マニアで、部屋の壁際は
びっしりと水槽が置かれ、中でも沢山
飼育されている魚はディスカスだった。

水槽には五ミリもないおたまじゃくしに
似た子ども、たらこのような粒の卵、
縦縞の、乱れたまだらの、水玉模様の
まだ若い個体。

浦部はディスカスの繁殖にかけては
かなりの名人のようで、つがわせ方を
コントロールして観察しているという…

この物語は、遺伝子ヲ繋ゲ、とインプット
されて生まれ落ちてくる、あらゆる個体の
ことが描かれているように思う。
ヒトも魚も同じくくりで、近く遠く。

浦部はさっくりと遺伝子をこの世に残し、
自分は退場する。対して主人公夫婦には
なかなか子が授からない。

人間も遠く遠くからみると水槽の中の
ディスカスと同じだ。
主人公と妻のつがいも、浦部と幼妻の
つがいも、相手を探し求める斉木も。

ヒトは天敵が存在せず、生存自体が過酷
ではない、そして寿命が長いせいなのか
日々のことを接近して見すぎ、色んな
ことに意味づけしすぎ、自分で事態を
ややこしくしているのではないか。
水槽のディスカスを(頭の中で)じっと
見つめながらぼんやり思う。

もっとざっくりシンプルなのがいい。
地球に生まれ落ちた生命体のひとつと
して。生存が第一、目の前のことを
ただ受け入れたり受け流したりしつつ。


工場工場
(2013/03/29)
小山田 浩子

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遠出して、丘の多い町にいる。

なだらかに傾斜する広大な畑を
農産物の緑や黄緑と乾いた土の薄茶色が
交互に切り取る。
ぽつりぽつりと、小さなペンションや
カフェ、よくわからないログハウス風の
建物が点在する。

空一面に 重い雲か垂れこめている。
細かい雨が気まぐれにぱらぱらと
降ったり止んだりする。

雲が流れ去り、さっと晴れ間がさす
タイミングがある。
私たちは落ち着いた小ぶりのカフェに
入り、テラス席でお茶をする。

フルーツのロールケーキを食べる。
ささやかで個人的なセレモニーだ。

友人は新しく買った一眼レフカメラで
遠くの風景やテーブルの上のコーヒーを
パチパチと撮っている。

ストローハットを頭にのせて、
一眼レフを構えた横顔がいいな、と思う。

友人といるとき、私は考えごとをしない。
やわらかく手を開いて、考え事になるか
ならないかの光みたいな粒子を逃がす。
多分それは、贅沢なことなのだと思う。

車に乗り、丘をずっと走る。

ふたりで何か話をしているはずなのに
なぜか記憶にとどまらない。

それは薄く開けた窓からやわらかな風が
吹き渡っていくせいなのか、
どこまでも続く絵画のような景色が
次々と意識を塗りかえていくせいなのか。




 
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今夜は猫写真家、かつ大の津村記久子さん
ファンであるstick boyさんをお迎えし
川端康成賞受賞作「給水塔と亀」について
おしゃべりしています。
涼虫の読書案内記事はこちら



私ね、この短編を読み終わった直後、
しばらくうずくまって動けなかったん
です。感極まってしまって。

s
そうですか。うんうん。すごく穏やかで
いい小説ですよね。過ぎた事と、これから
始まる事の間のエアポケットに落ちた
ような一瞬。しがらみをほどいて一人
郷里にたどり着き、根を張ろうとする、
その動きの予兆を捉えたところで終わる
ところなんか…実に見事だなぁ、と。


道の先に小学生のときの記憶のまま、
海がちらっと見えるのとかね。
ああいうのって、心にとって一番の
滋養になる。
私、この物語は手のひらの中の幸せが
描かれていると思うんです。主人公の
初老の男は、自分の届く範囲の確かな
幸福をちゃんと見て、手にしている。
いい感じで力がぬけているというか。
幸福というのは遠くにあるキラキラした
ものではないんだな、と。

s
僕もね、津村さんの描く世界はものすごく
リアルで共感できるんです。地味でうだつ
のあがらない人々に目を向けながらも、
最後の瞬間には、ふわりとすくい上げて
くれる…まぁ、ものすごく高いところに
連れて行ってくれるというのではなく、
せいぜい床の上から机の上に移動させる
程度ですが(笑)
そういうところがこの作家の最大の魅力
だと思っています。


ふわりとすくい上げられましたよ。
もう、例えようもないくらいやわらかく。

s
いいでしょう?あのふわり感。


(激しく首を縦に振る)
私、津村さんは今まで特定のひとたちの
ためのリアル、を書いてきたように思うん
です。他の小説をいくつか読みましたが、
私にはピントがあっていなかったような…
ただ、今回は違ったんですよね。

s
確かにそうですね、この小説はいつもの
場所から少し足を踏み出して、もっと
普遍的な読者に歩み寄ろうとする試みを
感じます。そのために、敢えてソリッドに
噛み砕かずに書いてみた…そんな印象
なんです。


初めて枠内に入れた喜び…津村さんの
書くものは本当に繊細ですよね。心を
清めてから読まないと取りこぼして
しまいそう。

s
ふふ、津村さんの魅力に気づきましたね。
ようこそ。僕は今まで中編を読むことが
多かったんですが、短編にもこれだけの
奥行きを持たせることが出来るのだなぁ…
と感じ入りましたよ。


津村作品、もっと読んでみようかな。
なにかオススメありますか?

s
じゃあですね、涼虫さん。僕が一番
オススメしたいものは…(身を乗り出す)


stick boyさんのブログ
Blog Nowhere


新潮 2013年 06月号 [雑誌]新潮 2013年 06月号 [雑誌]
(2013/05/07)
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地元でOLをしている丸子は、学生時代の
友人アカネや、仲のいい同僚の清原から、
最近丸子は変わったね…といわれる。
過激すぎてついていけないよ、と。
丸子は驚く。相手に違和感を感じている
のは自分のほうだったから。

釈然としない気分のまま、夜に恋人の夕暮
と食事をとる。夕暮はいう。丸子の変化が
急激すぎて、時々異民族とつきあってる
ような気持ちになるよ。

翌日、丸子は周りからアカネと清原が
すでに死んでいることを聞かされる。
そんなはずはない、確かに昨日飲んだ
のに、先週だってツレ弁したのに。
丸子は非現実感に苛まれる。

仕事帰り、丸子は夕暮の部屋に寄る。
彼がなかなか帰らないことにしびれを
切らし、携帯に電話をすると、出たのは
彼の兄、暁天だった…

暁天から聞かされる耳慣れない言葉。
日本海会戦、徴兵、無人隠密機。

丸子の存在も今話している相手の存在も
ノイズがひどい映像のように危うい。

ひとは自分が見たいものだけを見て、
見たくないものはなかったことにして
生きているのか。
ずれている、その破れ目の存在をどこかで
ちりちりと感じながら。

木星だけは、南西の同じ位置にひんやりと
光っている。瞬くことなく。
この地での有り様が変わり果てても。

読み終わったとき、誰もいない夜の中に
ひとり立っているような気分になった。
あるいはそれは、錯覚ではないのかも
しれない。


新潮 2014年 06月号 [雑誌]新潮 2014年 06月号 [雑誌]
(2014/05/07)
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ゆでたまご、目玉焼き、プレーンオムレツ
玉子焼き、スクランブルエッグ…
卵かけごはん!

このエッセイ集では、森茉莉、林芙美子、
武田百合子、池波正太郎、向田邦子…と
錚々たる書き手たちによる玉子料理への
深い愛が綴られています。

卵の白身と黄身を分けて、黄身だけの
卵かけごはんは贅沢な味がするとか。
産みたての卵でたくさんゆでたまごを
つくり、おやつに好きなだけ食べるとか。
元気がなくなったときはひたすら玉子焼き
を焼くとか。

子供の頃の、異国の旅先での、ありふれた
日常でのエピソードがたくさん。
また、調理法を事細かに説明する書き手も
多く、ただちに食べたい、ここで!!
という気持ちにさせられます。

玉子があれば安心、玉子は優しい、
玉子は幸せ。
みなそれぞれ玉子とともに生き、日々を
支えられている。
ただ美味しいってだけではない、
もっとノスタルジックで、夢に近い何かを
感じます。

読みながらずっと、卵黄の黄色を思い
浮かべていたら、独特のほわーっとした
気持ちになってきます。

私は、自分はそれほど玉子好きではないと
思っていたんです。これまで。
ただ、シフォンケーキやクッキーは
とにかくプレーンなものが好きで、
生地に抹茶とかココアとか入れないでね
と常に思っていて…

それって玉子の味を残しておいてねって
ことだね。私もこのエッセイ集の
ひとたちと同じ、熱心な玉子信奉者だね…
と気づきました。


玉子ふわふわ (ちくま文庫)玉子ふわふわ (ちくま文庫)
(2011/02/08)
早川 茉莉

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涼虫(すずむし)

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方のお役にたてると嬉しいです。
ときどき自由に書いてしまうことも
ありますが、どうぞおつきあいください。
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